劇場アニメ「ルックバック」を観てきました。感じた事やパンフレットを読んで思ったことを紹介します。

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映画「ルックバック」感想

ルックバックは約1時間のアニメーション映画でしたが、濃密で1時間以上の価値のあるものが見られたと思いました。最近では、ぼっちざろっくで90分でも大満足でしたが、その上をいく濃密度でした。
パンフレットを購入しましたが、原作者藤本タツキ先生と押山清高監督の対談インタビュー記事がかなり面白かったです。他のスタッフのコメントも載っており、製作者・クリエーターに重点を置いていることが伝わるいい内容でした。その内容も踏まえて良かった所の感想を書いていきたいと思います。
漫画的な表現
映画を見て最初に思ったのが、原作の絵柄が動いている!という印象でした。パンフレットによると、普通のアニメは品質を一定水準のものにするために均一な線にしているらしいですが、ルックバックではあえて原画の線を残しているとのことでした。その効果によって漫画らしい線で表現されていたんだなと感じました。その分、色を塗るのが大変だったらしいですが。
背景美術も、普通は線画はいれず色を塗り重ねていく作りですが、今作ではあえて線画を取り入れていたようです。どうりで、背景も原作のシーンに色が付いたような雰囲気を感じました。
アニメーションとしての楽しさ
漫画的表現がなされていたからといって、原作そのままというわけでもありませんでした。原作のシーンをアニメならではの表現で膨らませていました。
序盤の見どころである主人公 藤野が勝てないと思っていた京本にファンだと言われた帰り道のシーンが良かったです。原作でも普通の歩きから早足になって、スキップに変わっていく躍動感のあるシーンが描かれていましたが、アニメはやはり動きがあり藤野の嬉しさが伝わってきました。水たまりをいちいち踏んでいくシーンはアニメならではの躍動感があり好きなシーンです。
また、机に向かって漫画を描き続ける背中を長い時間、アニメとして描いていましたが、葛藤や没入感が伝わってくるいいアニメーションでした。
物語とキャラクター
ストーリーは原作そのままですが、物づくりに携わる人やそれに憧れる(敬意を持つ)人には刺さる内容だったと思います。自分ではどうすることもできない理不尽な出来事は大なり小なり経験しますが、それでも続ける。誰にでも普遍のテーマだったと思います。
悲しい出来事があっても自分のやるべきことをやるという経験は、多くの人生に当てはまると思います。
「ルックバック」パンフレットより
パンフレットで、藤野役の河合優実さんが「悲しい出来事があっても自分のやるべきことをやるという経験は、多くの人生に当てはまると思います。」と言っていましたが、その通りだなと思いました。
藤野役の河合さんと京本役の吉田さんは、二人とも俳優さんですが、すごくいい演技をされていました。イメージ通りの藤野と京本でした。
入場者特典は原作のネーム

入場者特典として、原作「ルックバック」のネームをもらいました。漫画一冊もらえるのはすごいです!原作の単行本と比べても同じ厚さです。(内容同じなので当たり前ですが)
藤野と京本の名前が、ネーム段階では三船と野々瀬だったのが興味深かったです。漫画がネットで公開された時に、京アニの悲しい事件との関係が言われていましたが、やはり関係しているのかなと思ったりしました。(パンフレットのインタビューでは、そのことは触れられていませんでしたが。)
藤本先生は、東日本大震災の復興ボランティアに参加されたらしく、災害に対する何も出来ないという思いを解消しようとしたけど、実際に行って無力感しか感じなかったというのが、この漫画の原点と知りました。
まとめ
約1時間で料金は1700円固定というのが、観に行くのを渋る原因になりそうです。ですが、漫画の原作をアニメーションにすることの楽しさ、物づくりの喜び、悲しい出来事があっても進み続けるという普遍的なテーマは見て損はない作品だと思います。パンフレットも良かったので、一読の価値ありです。
個人的には「さよなら絵梨」も好きな作品なので、同じように1時間で劇場アニメ化してほしいなぁと思ったりして。



