迷子の猫ちゃんとサイバーパンクな街並みを探索する「Stray」(ストレイ)をクリアしたレビューや感想です。
猫好きの人も、そうでない人にもオススメしたいゲームでした。
スポンサーリンク
猫になってサイバーパンクな街を縦横無尽に探索
初めてPVを見た時から発売されたら絶対遊ぶ!と注目していた「Stray」が発売されたので早速プレイしクリアしました。
PVで想像して期待していた以上の出来で驚きました。
「Stray」は、猫ならではの動きをうまく活かし、サイバーパンクの世界観を美しく表現したアクションアドベンチャーゲームです。
ちなみみPSプラス エクストラ/プレミアム加入者は無料でプレイできます。
一匹の迷子の猫
「Stray」では、一匹の猫ちゃんを操作します。
”Stray”という言葉は、飼い主のいない猫を意味し、この主人公の猫に名前はありません。
ある日、仲間の猫たちと散歩していると、道を踏み外し地下の深いところに落ちてしまいます。
そこから自律型ドローンの“B-12”をお供に、様々なロボとの出会いと別れを繰り返し、地上に戻るというストーリーとなっています。
プレイヤーは猫になりきる?猫を見守る?
猫という動物は、こちらが可愛がっても知らんぷりしたり、何もしてないときに構ってとせまってくる気まぐれな生き物です。
ゲーム中でも猫は気ままに動き回り(もちろんプレイヤーが操作してはいますが)猫になりきるというより、猫を見守る感じでプレイしていました。
「Stray」を制作したフランス南部のゲームスタジオ「Annapurna Interactive」では、「クリエイターよりも猫の数が多い」と言われており、猫好きのクリエイターが本気で猫のゲームを作ったと感じました。
猫の仕草のこだわり
猫が小走りしたり、猫同士がじゃれあうといった動作もまるで本物のような動きを再現しています。
ゲーム中には、鳴く・爪を研ぐ・ロボの足をすりすりするといった動作もできます。
紙袋があれば頭をつっこむし、高い所にある物は落としていきます。
これをすることで体力が回復したり、経験値が入ったりということは一切ありません。
ただ単に、その動作をするだけです。(あえて言うならトロフィーゲットの条件になってます。)
でも、無意味な行動を何回も繰り返してしまいます。だって猫だもの。
でもたまに意味がある
ほとんどの行動には意味がありませんが、たまに物を落としたらアイテムがあったりと意味があったりします。
序盤では、鳴くことによって道筋のヒントが出てきたりもします。
でも大体の行動には意味がありません。でも、それでいいんです。
スポンサーリンク
猫を見る周りの反応
プレイヤーは猫より、周りのロボットたちに感情移入するのではと思います。
猫が鳴くと、じっと見つめるロボット、足をすりすりされるとハート目になるロボなどなど。
猫の気まぐれに怒ったり、笑ったりとロボたちがどんな反応をしてくれるのかといろいろ試してみたくなる細かな作りでした。
ニャー🐈
— うにょらとっぴろき (@unyoratoppirok8) 2022年7月19日
🤖‼️ #PS5Share, #Stray pic.twitter.com/oTcBGjwe4x
🀄😺#PS5Share, #Stray pic.twitter.com/1cbRD7tAhi
— うにょらとっぴろき (@unyoratoppirok8) 2022年7月19日
特に、麻雀をめちゃくちゃにした時の反応にめっちゃ笑いました。
猫がちょっかいをだして、それにロボが反応してストーリーが進むということもあり楽しかったです。
猫がロボや街に関与していく体験ができました。
コントローラーが猫になる!?
PS5でプレイすると、デュアルセンスコントローラーの恩恵があります。
爪を研ぐときは、アダプティブトリガーが重くなり、爪を研いでいる感覚が体験できます。
猫が居眠りすると、コントローラーが振動し、寝息や鼓動を感じることができます。
ネコちゃんが膝で眠ってる!!となること間違いなしです!
想像してた以上にストーリーがちゃんとあった
猫ちゃんになって魅力的なサイバーな街を探検するゲームかなと思っていましたが、ストーリーが想像の数倍しっかりと用意されていてビックリしました。
ストーリーをすすめると、なぜロボットが人のような生活をしているのか、この街はなぜあるのかといった世界観の説明も明かされます。
猫が地上に出る道中で、それぞれの街に住むロボたちの思惑や生活に関わっていくストーリーが楽しかったです。
本作は地上を目指す、つまり上へ上へと登っていくゲームですが、最後に今までの街並み全体を見下ろせるスポットがあり、かなり感動しました。
スポンサーリンク
パズル要素も多い
壁に書かれている何気ない数字がパスワードになっていたりとパズル的な謎解き要素もあります。
中には猫ならではの解き方もあり、人ではないものを操作しているんだと感じることができました。
難易度はそこまで難しいものではありません。
ロボットと物々交換をしていき、必要なアイテムに変えていく、いわゆるお使いクエストもありますが、ロボの反応や物語的な要素もあり、退屈に感じることはありませんでした。
環境音・BGMが素晴らしい
3Dオーディオに対応してると思うのですが、屋根から落ちてくる雨音、ロボットの話し声、足音、機械音など立体的な音響が楽しめました。
BGMも素晴らしかったです。なんていうジャンルになるのか分からないですが、テクノっぽい音があったり、ローファイのようなBGMがあったりとサイバーパンクな雰囲気やすこし寂れたような雰囲気が良くでていました。
同じステージでも状況によってBGMが変化したり、ラジオから音を流したり、ロボがギターを演奏してくれたりと音へのこだわりを強く感じました。
サントラがでたら買いたい!(アメリカでは発売するみたいです。)
サイバーパンクな街や廃墟が美しい
これも本作の魅力の一つだと思います。
色とりどりなネオンが輝くサイバーパンクな街並み、昔は人が行き来していたであろう廃れた廃墟、薄暗い地下水など美しいグラフィックに魅了されました。
小物にもこだわりが感じられ、部屋をじっくりみるだけでも楽しかったです。
是非ともフォトモードを実装してほしい!
アクションが結構難しい
アクション要素もがっつりあります。
前半はキモカワなモンスター(ZURK)から逃げなければいけません。かなり難しい箇所もあり、猫ちゃんごめんよーとなりました。
後半は、アンドロイドに見つからずに進むステルス要素がありました。
見つかりそうになってもダンボールに隠れたりと猫要素も楽しめました。
スポンサーリンク
イマイチな点
満足度がかなりあるゲームですが、イマイチかも思ったのは以下の点です。
セーブが任意でできない
セーブが任意でできず、再びプレイする場合はオートセーブされた箇所からのやり直しとなります。
アイテムをゲットしてもオートセーブのポイント前にゲームを終了すると、取っていない状態でスタートしてしまいます。
アクションを多用するステージでゲームオーバーになると、かなり前の部分からやり直しということも多く、また難しそうな所をやらないといけないのか……と思いました。
縦移動が多く酔う
猫になって建物を縦横無尽に移動します。
縦の移動が多く、視点も猫視点なので低めになっています。
私もプレイして最初の1時間くらいで酔ってしまいました。
でも、プレイしていくと、だんだん慣れていきました。
目的地が分からない
ストーリーでだいたいの目標は分かるのですが、どこに行けばいいかという目標地点のポインターがありません。あとマップもありません。
自分でウロウロと探索し、物語が展開しそうな箇所に関与していく必要があります。
個人的には街をウロウロして、このロボさっきはいなかったのに何で今出てきたの?何か意味があるかもと探していくのが楽しかったです。
しかし、看板など目印になるものも用意されており、目的地が全然分からなくなるということはなかったです。
全体に短い
人によりますが、集中してプレイすると2,3日でクリアできました。
トロフィーゲットの条件に「〇時間以内にクリア」というものもあるので、頑張ると〇時間でクリアできそうです。
私は、短くてもエモーショナルな体験がギュッと詰まっていると満足、むしろそれがいいと思っています。
ワクワクする作りこまれた街の探索や、一つ一つこだわっている小物を見るのが楽しかったです。
ですが、ボリュームを重視する人には物足りないかもしれません。
もちろん、インディーズゲームで値段も3000円台なので、十分な量だと思います。
みんなもプレイして迷い猫を見守ろう!
プレイして損はない作品だと思いました。
特に、PSプラス エクストラ/プレミアム加入者は無料でプレイできるのでオススメです。
「Annapurna Interactive」スタジオには、これからも猫にこだわった、色々な猫ゲーを作り続けてほしいです。