「ロストジャッジメント」のメインストーリーとユースドラマをクリアしたので、レビューを書いていきます。
総合的な操作感やストーリーはどうだったか?前作のストーリーは超えられたか?といった感想を紹介します。
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「ロストジャッジメント」いじめ問題から壮大な展開へ
「ロストジャッジメント」クリアしたプレイレビューです。
ネタバレなしの途中までの感想は以下をご覧ください。
追加ストーリーDLC「海藤正治の事件簿」は以下でレビューしています。
バトルや探偵アクションに関して
バトルや探偵アクションに関してレビューします。
バトル
バトルは「流」という新スタイルが導入され、様々なパターンに対応できるようになったと思います。
1対1の中ボス・ボス戦では「一閃」、雑魚的がわらわらいるときは「円舞」、ガードが固かったり武器を持っているときは「流」を使うというように、それぞれのスタイルをバランスよく使えたのが良かったです。
「流」で敵の攻撃を受け流して反撃が決まった時や、「円舞」で数人の敵を一気に吹き飛ばした時は爽快でした。
特にストーリーラストは敵がわらわらやって来るので、円舞で「キムタク無双」してる感が楽しかったです。(無双シリーズで出しても楽しそう)
前作と比べ、アクションも豊富になり適当に操作していても、八神のかっこいいアクションが見れて良かったです。
あと、技を覚えるのに必要なSpポイントがたまりやすく、序盤から派手なアクションを開放できる点も良かったです。
探偵アクション
前作よりアクションが増え、飽きさせない作りになっていると感じました。
ただ、ステルス侵入とかアスレチックは、クオリティが低いかなと思いました。
敵のすぐ横を横切ってるのに敵は気付かなかったりと、現実だとそれ絶対ばれるだろうという動きでもばれません。
ただムービーで建物にこっそり侵入しましたと説明してしまうより、建物に侵入する過程や敵にばれないように移動したことが体験ができるので、いっそう物語に感情移入できたのかなとも思います。
ストーリーを盛り上げるための演出として見ると良かったと思います。
登場するキャラクター
木村拓哉さん演じる八神 隆之を始め個性あふれるキャラが登場します。
前作から頼れる兄貴分の海藤、イケメンの杉浦、ツンデレ東が登場し、そこに九十九もがっつり加わって、今作でも仲が良い感じがよかったです。
今回はさおりさんの着替えが2回楽しめる!ノリノリのさおりさんが面白かったです。
山本耕史さん演じる便利屋の桑名 仁は、善人か悪人なのか分からず、敵となったり味方となったりとライバル的な感じで良かったです。
玉木宏さん演じる相馬 和樹は、かなり悪人だけどかっこよく、ハンカチを鼻に当てたりと個性が光る魅力的な敵キャラでした。
高校が舞台で、高校生たちも魅力的な登場人物が多かったです。
ミステリー研究会の部長、天沢 鏡子は、頭の回転が速く鋭い反面、尾行の服装が怪し過ぎたり、飼い犬を探偵犬に育てたりと可愛いキャラでした。
ダンス部の女の子たちも可愛く、暴走族たちはぶっとんでいたりと個性あふれるキャラが多かったです。
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ストーリーに関して
今作はメインストーリー、サイドケース(サイドストーリー)に加え、高校に潜入する過程で生徒たちの部活を観たりする「ユースドラマ」が加わりました。
ネタバレがけっこうあるので、嫌な人は飛ばしてください。
サイドケース
今作もシリアスなメインストーリーを和ませるユニークなサイドケースが多く、笑わせてもらいました。
お気に入りの1つは、はじめてのおつかいに行く子供を尾行してほしいという親からの依頼です。一番笑いました。
あと忍者教室に潜入する物語もお気に入りです。
UFOや人体模型を追いかけたりとチェイスも面白かったです。
前作や龍が如くにも面白いサイドストーリーがありますが、よく毎回こんな話が思いつくなぁと感心します。
ガールフレンドストーリーは、1人しかおらず、残り3人はDLCになっているのですが、この「探偵ライフ充実パック」DLCはかなりおすすめです。
恥ずかしがり屋の藤堂 湊と街を歩くときは着ぐるみだったり、養護教諭の葉加瀬 響子は治療が苦手だったり、特に前作にも登場した早乙女 月乃は、前作のサイドケースが好きだった人にはお勧めです。
今作では変態度が低いなと思っていたのですが、月乃のサイドケースにすべてが圧縮されていました。
変態の国を作るために、神室町に変態達が集まってきます。前作でかなり重要なステージが、今作では変態達の巣窟になってしまいギャップすさまじかったです……。
「変態の変態による変態のための国家を樹立する」「深淵を覗き込むとき、深淵も又こちらを覗いている」「変態行為にはその変態性を観測し、恐れる存在が必要なのだよ」といった名(迷)台詞も連発されます。
ユースドラマ
メインストーリーで潜入捜査として高校にカメラを仕掛けた八神は、天沢という女子生徒に追い詰められ、最終的にミステリー研究会の外部指導官となります。
闇サイトで生徒たちに犯罪に繋がるような非行をそそのかすプロフェッサーの正体を暴くため、八神は様々なコミュニティに潜入します。
ということで、それぞれのコミュニティでストーリーとミニゲームを繰り返し、プロフェッサーについて調査していきます。
これがメインストーリー並みにボリュームがあり、やりごたえありました。
ミニゲームも各コミュニティでリズムゲームだったり陣取りゲーム、レースゲームと色々楽しめます。
難易度は苦手なジャンルでもクリアできるようになっていると思います。(ロボ部が後半難しかったけどなんとかクリアできました……)
各コミュニティでは、一緒になって部活を盛り上げたり、生徒たちの悩みを解決したりと笑いあり涙ありの内容でした。
暴走族のコミュニティに入り、次々変なキャラが登場するのに笑い、最後は感動的な話で涙しました。
また、ダンス部では指導員として八神が踊るシーンは面白かったですし、最後の大会でガッツポーズで喜ぶ八神の姿は生徒の成長を見守る教師のようで良かったです。
他にも、ロボ部でバラバラになった生徒たちを八神がまとめて大会に臨み優勝するシーンは感動でした。
そして、すべてのコミュニティをクリアすると、いよいよプロフェッサーの正体に迫っていきます。
最後は、今までコミュニティで信頼を築いてきた仲間たちが協力してくれる展開で、少年漫画ラスト的な熱さがありました。
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メインストーリー
前半は高校でいじめ問題の調査が始まります。
今起きているいじめ問題、痴漢事件、殺人事件、数年前のいじめ問題、これらの点と点を八神が繋げていく過程にどんな物語が展開されるのかとワクワクが止まりませんでした。
そして中盤で、主要人物の○さんが殺害されてしまいます。
まったく予想外でショックでした。
そこからステージは、高校から闇の社会へと移っていきます。
誰がどうしてこんなことをしているのか、というのは後半すぐに解明されていきます。
後半は謎を解く面白さから、この様々な事件をどう繋げて落とし前をつけるのかという展開になっています。
そして、前作ではせっかく法廷までいったけど結局見られなかった八神が弁護士として弁護する姿が見られました。
痴漢犯罪を無罪にするため殺人事件を究明する弁護側と、痴漢犯罪を立証するために殺人事件を否定する検事側。弁護士と検事の役割が入れ替わったかのような展開が興味深かったです。
「ロストジャッジメント」このタイトルが幾重にもかかっている、そう思わせるストーリーでした。
いじめ問題という繊細な社会問題を取り上げつつ、大きな事件に発展させるストーリーは見事だったと思います。
そして、最後まで自分の正義を貫く八神の姿に、今作も感動しました。
前作を超えられたか?
前作ジャッジアイズはストーリーが本当に良かったです。
1つの謎を解明したと思ったらさらに困難な壁がそびえたち、それを乗り越えたと思ったらまた困難な問題が出てきて……とストーリーを進めるごとに展開が壮大になっていき、早く先に進みたいと思わせる内容でした。
ラストの展開も予想を裏切るもので、この黒幕の言っていることも痛いほど分かる、けど絶対に許されないことも分かる。そこで、八神がどうジャッジしたかがすごく良かったです。
そして、今作のロストジャッジメントは、それを超えるものだったかというと、「前作以上でもあり、前作は超えられなかった」とも言えます。
前作以上でもあり、前作は超えられなかった
トータルで見ると確実に前作以上でした。
バトルの爽快感、探偵アクションの体験、ストーリーの良さ。メインストーリーとユースドラマを合わせて考えると、前作以上にすごく楽しかった、良かったという感想になります。
でも、今作のメインストーリーと前作のストーリーを比べると(個人的な感想ですが)前作を超えられなかったと感じました。
その理由の1つは、物語中盤に〇さんが殺害されますが、犯人たちの説得に〇さんが何回も引き合いに出され、プレイヤー視点では、またか、もうちょっと違う説得方法もあるのではないか?と思ってしまった点です。(八神という人間を考えるとそれが正しいのですが)
もう一つは、前作は八神の人生そのものが大きな事件と絡みつき、最後にその両方が繋がって解決するというカタルシスが半端ないストーリーだったので、それと比べると今回の盛り上がりは前作を超えられなかったと感じました。
だからといって、今作のストーリーが悪いという意味では決してなく、本当に良いストーリーでした。
今作は、謎を解明していく面白さより人間ドラマに重きを置いているように思いました。
次回作があるなら、練りに練ったストーリーで再び楽しませてほしいと思います。