告白されると爆死する！？
突飛な設定とハイテンションなラブコメADVと思いきや、シリアスな伝奇物も楽しめる「デスマッチラブコメ！」をクリアしたレビューです。
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ハイテンションなラブコメとシリアスな伝奇物語が楽しめる「デスマッチラブコメ！」
デスマッチラブコメは、「告白されたら爆発して死ぬ」という呪いをかけられた主人公が解決に奔走するコメディあり伝奇要素ありのアドベンチャーゲームです。
この作品は、人狼×JホラーノベルADV「レイジングループ」のamphibian（あんひびあん）氏がシナリオを書いています。「レイジングループ」は文句なしに面白かったので、是非プレイしてほしいです！
レイジングループをクリアして、amphibian氏の作る物語を欲している人には楽しめるのでは、と思います。
レイジングループでは、ホラーから始まり、伝奇要素を経て、後半はハイテンションな熱い物語が展開されます。
それに反してデスマッチラブコメは、ハイテンションなラブコメから始まり、伝奇要素やホラー要素が増えていくという逆の展開になっていると思いました。
ラブコメではありますが、普通の恋愛アドベンチャーゲームとは違う（一応個別ルートはありますが）ので、そこを期待してプレイするとがっかりすると思います。
告白されると爆発する
ある日、高校１年生の矢木景（やぎけい）は、２人の同級生女子から愛の告白を受けそうになった瞬間、爆発四散して死亡してしまいます……。
というのは幻だったものの、どうやら謎の呪いにより、「次に告白されたら本当に爆死する」ようになってしまいました。
この告白の現場にいた主人公とヒロイン2人、そしてクラスメイトの男子2人に女子2人、合計7人のドタバタ青春劇が始まります。
告白NGということで、ヒロインといい雰囲気になりそうになると主人公は全力で阻止しなければいけなくなります。
恋愛ゲームにおいてヒロインと結ばれるのNGとは如何に！？
物語序盤は、告白してくるヒロインをクラスメイトと協力し、全力ではねのけるハイテンションな展開となっています。
奇声やよく分からない言葉をハイテンションで無理やり押し通すようなギャグが好きな人は楽しめると思います。それが合わない人は苦手かも。
だんだんホラーや伝奇要素が・・・
誰が呪いをかけたのか？ どうすれば呪いを解けるのか？ 学友たちと呪いの謎を解明していきます。
「レイジングループ」のamphibian氏らしく、呪いの謎は歴史と絡まりあい壮大なものになっていきます。
また、呪い以外にも特殊な能力が存在し、物語を複雑にしていきます。何が呪い要素なのか、何が他の要素なのか……それを紐解いて事件解明を目指します。
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この物語はラブコメだ
中盤が一番ホラー要素が強くなりますが、「デスマッチラブコメ！」はタイトル通りラブコメです。
後半はシリアスな雰囲気が増えるものの、主人公のノリによって急激にコメディに引き戻されます。
レイジングループのように伝奇の世界にどっぷり浸かりたい！という人には不満かもしれません。
ラブコメが中心でそこに少し難解な設定が盛り込まれている作品として認識したうえでプレイすると良い気がします。
シナリオチャートの仕掛け
シナリオチャートがあり自由に行き来できるのでエンディング回収が簡単です。
さらに、シナリオチャートにはスイッチがあり、それをオンオフしてストーリーの続きを開放するという仕掛けがあります。
物語中盤はこのスイッチのオンオフが重要になります。
バッドエンド
告白されると爆死するということで、バッドエンドはかなりの数あります。
バッドエンド後にギャグテイストなヒントがあったり、コレクター要素もあり、わざわざバッドエンドを見たくなるようになっています。
バッドエンドは、そんな理由で！？というようなおバカなものも多く、笑えるものが多かったです。
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イマイチだった点
「デスマッチラブコメ！」でイマイチだった点は、音声なしと背景不足です。
ハイテンションなギャグは音声ありだと笑えたかもしれませんが、文章だけではちょっときつく感じました。
背景グラフィックは、少なく物足りなく感じました。
謎に迫る大事な場面でも背景が用意されておらず、真っ暗な背景に立ち絵も無しで、テキストだけ表示されるという場面が多々あり、明らかに手抜き（または予算がなかった）と感じました。
「デスマッチラブコメ！」まとめ
「デスマッチラブコメ！」は、一風変わった恋愛ADVがプレイしてみたいとか、amphibian氏の文章が読みたい（レイジングループに相当する物語を期待するとがっかりします）という人には楽しめると思います。
コミカルなテイストに少し伝奇要素がある物語が読みたいという人にもおすすめです。
